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2020年05月08日 (金) 23:00:00

新型コロナウィルス(COVID-19)の破壊的な経済への影響を4月の米国雇用統計に見る!!!

日本時間の今夜、米国労働省から4月の米国雇用統計が公表されています。非農業雇用者数は前月統計から▲2000万人超の減少と新型コロナウィルス(COVID-19)の影響が現れています。失業率も先月から10%ポイント超の上昇で14.7%を記録しています。いずれも季節調整済みの系列です。まず、USA Today のサイトから記事を最初から6パラだけ引用すると以下の通りです。

Economy loses 20.5M jobs and unemployment soars to 14.7% in April as coronavirus pandemic spreads
The U.S. economy lost 20.5 million jobs in April and the unemployment rate soared to 14.7% -- both record highs -- laying bare the starkest picture yet of the crippling gut punch delivered by the coronavirus pandemic.
In just a month, the historically dismal performance abruptly wipes out all of the nation's job gains since the Great Recession of 2007-09.
Economists surveyed by Bloomberg forecast 22 million job losses and a 16% unemployment rate.
The reversal has been head-spinning: The jobless rate had touched a 50-year low of 3.5% in February before rising to 4.4% the following month amid the early effects of the crisis.
The share of Americans working or looking for jobs -- which together make up the labor force -- tumbled from 62.7% to 60.2%, lowest since 1973. Many people who lost jobs didn't look for work because of fears of catching the virus while job hunting, caring for sick relatives or watching kids who were home now that schools are closed. Also, with much of the economy shuttered, there were few jobs available.
The decline kept the unemployment rate from rising even further.


まずまずよく取りまとめられている印象です。続いて、いつもの米国雇用統計のグラフは下の通りです。上のパネルでは非農業部門雇用者数の前月差増減の推移とそのうちの民間部門を、さらに、下は失業率をプロットしています。いずれも季節調整済みの系列であり、影をつけた部分は景気後退期だったんですが、米国経済が長らく景気回復・拡大を続けているために、このグラフの範囲外になってしまっているものの、現在の足元で米国経済が景気後退に入っていることは明らかです。ともかく、4月統計の大きな変動で縦軸のスケールを変更したため、その前の動向が見えにくくなっています。

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上のグラフを見て明らかな通り、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の経済的な影響はすさまじいものがあります。別に、エコノミストでなくても軽く想像できた範囲ですし、すでに4月20日の時点で Chicago Fed National Activity Index (CFNAI) の3月データが公表されていて、上の雇用統計のグラフほどではないにしても、3月の時点で米国経済が大きく落ち込んでいたことを示していましたから、その意味では大きなサプライズではないのかもしれません。引用した記事の3パラめにもある通り、Bloomberg による市場の事前コンセンサスでは、雇用者の減少が▲2200万人、失業率は16%に跳ね上がる、ということでしたので、「こんなもん」という見方もできるかもしれません。ただ、もちろん、▲2000万人の雇用が失われたというインパクトには絶大なものがあります。米国の雇用者は昨年2019年当初から1億5000万人を超えていて、その13%強に当たり、従って、失業率も10%ポイント強の上昇を見せたわけです。しかも、これも引用した記事の最後のパラにあるように、先行きさらなる雇用の悪化が待ち構えている可能性が高いと考えるべきです。これまた、いうまでもないことですが、これは他人事ではありません。今月5月末には我が国でも4月の経済指標が公表される運びとなりますが、軒並み、上の米国雇用統計のグラフのように、我が国の経済指標もとてつもない悪化を示すデータが明らかになると覚悟すべきです。加えて、これまた、先行きはさらなる落ち込みが続く可能性についてもまったく米国とご同様と考えるべきです。
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