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2020年05月12日 (火) 17:00:00

大きな低下を示した3月の景気動向指数から景気後退局面入りは明らか!!!

本日、内閣府から3月の景気動向指数が公表されています。CI先行指数は前月から▲8.1ポイント下降して83.8を、CI一致指数も前月から▲4.9ポイント下降して90.5を、それぞれ記録し、統計作成官庁である内閣府による基調判断は、8か月連続で「悪化」で据え置かれています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

3月の景気一致指数、下げ幅9年ぶり 新型コロナ響く
内閣府が12日発表した3月の景気動向指数(CI、2015年=100)速報値は、景気の現状を示す一致指数が前月比4.9ポイント低下の90.5だった。新型コロナウイルス感染症の拡大の影響で2カ月連続の低下となり、指数は11年6月(89.3)以来8年9カ月ぶりの低い水準となった。下落幅は東日本大震災が発生した11年3月(6.3ポイント低下)以来、9年ぶりの大きさだった。
内閣府が一致指数の動きから機械的に求める景気動向指数の基調判断は、8カ月連続で「悪化」となった。8カ月連続の「悪化」は、08年6月からの11カ月連続以来の長さ。一致指数を構成する9系列中、速報段階で算出対象となる7系列のすべてがマイナスに寄与した。新型コロナによる企業活動や消費への影響は深刻化しており、なかでも「投資財出荷指数(除輸送機械)」や「有効求人倍率(除学卒)」、「耐久消費財出荷指数」のマイナス寄与度が大きかった。
数カ月後の景気を示す先行指数は前月比8.1ポイント低下の83.8と09年6月(83.3)以来の低水準となった。先行指数の下げ幅は1985年1月の統計開始以降で最大となる。景気の現状に数カ月遅れて動く遅行指数は前月比0.8ポイント上昇の101.7だった。
CIは指数を構成する経済指標の動きを統合して算出する。月ごとの景気動向の大きさやテンポを表し、景気の現状を暫定的に示す。


いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、景気動向指数のグラフは下の通りです。上のパネルはCI一致指数と先行指数を、下のパネルはDI一致指数をそれぞれプロットしています。影をつけた期間は景気後退期を示しているんですが、直近の2018年10月を景気の山として暫定的にこのブログのローカルルールで勝手に景気後退局面入りを認定しています、というか、もしそうであれば、という仮定で影をつけています。

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CI一致指数をもう少し詳しく見ると、消費税率の引上げが実施された昨年2019年10月にドンと▲3.7ポイント下がった後、今年に入って1月にわずかに上昇した以外は下がり続けています。本日公表の3月統計では、消費税率引上げのあった昨年2019年10月を上回る▲4.9ポイントの下降となっています。CI一致指数のコンポーネントは9項目ありますが、月次データ公表時には利用可能でなくトレンド成分を通じた寄与のみとなる営業利益(全産業)を別にすれば、8項目すべてがマイナスを記録しています。特に大きなマイナス寄与を示したのは、投資財出荷指数(除輸送機械)、有効求人倍率(除学卒)、耐久消費財出荷指数、商業販売額(小売業)(前年同月比)の順となっており、企業部門も家計部門もともに全滅、といったカンジです。ただ、そうはいいつつも、3月データですので、まず、海外需要の減退が先行し、輸出が反映される製造業や企業部門が目立って落ちていることも確かです。そして、何度か、このブログでも指摘したように、4月からは緊急事態宣言に伴って外出自粛も始まっており、宿泊や飲食などの非製造業が大きなマイナスとなることは当然であり、景気動向指数に限らず多くの経済統計で3月よりも4月の落ち込みの方が大幅なものになると考えるべきです。引用した記事には、最初のパラで、「下落幅は東日本大震災が発生した11年3月(6.3ポイント低下)以来、9年ぶりの大きさ」とありますが、ひょっとしたら、2011年3月の下落幅を上回る可能性もあります。内閣府の基調判断を示されなくても、景気が後退局面に入っていることは明らかです。
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