2018年01月16日 (火) 22:58:00

企業物価(PPI)のヘッドラインとなる国内物価は+3%超の上昇を続ける!

本日、日銀から昨年2017年12月の企業物価 (PPI) が公表されています。ヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率は前月統計からやや上昇幅を縮小して+3.1%を示しています。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

17年の企業物価、3年ぶり上昇 世界景気拡大がけん引
日銀が16日に発表した2017年通年の企業物価指数(2015年=100)は98.8で16年比2.4%上昇した。前年比での上昇は14年(3.1%上昇)以来3年ぶり。14年の消費増税の影響を除くと上昇率は08年(4.5%上昇)以来の高水準だった。米国・中国を中心とする世界景気の拡大に伴う需要増が国際商品価格の上昇を通じて国内の企業物価を押し上げている。
企業物価指数は企業間で売買するモノの価格動向を示す。品目別では石油・石炭製品や非鉄金属、化学製品が指数の上昇に寄与した。世界的な需要増や産油国の減産で原油相場が上昇するなど、国際商品市況の回復や外国為替市場での円安の進展が影響した。このほか都市部での再開発や東京五輪に向けた建設需要を背景に国内の鉄鋼価格も上昇している。
公表している744品目のうち、前年比で上昇したのは367品目、下落は315品目で、上昇した品目が下落を52品目上回った。16年では前年から下落した品目が上昇を224品目上回っていた。
同日発表した17年12月の企業物価指数(2015年=100)は100.1で前年月比で3.1%上昇した。前年比での上昇は12カ月連続。前月比でも0.2%上昇した。昨年末の原油高で石油・石炭製品などの価格が上昇したことが寄与した。


12月統計が出て2017年通年データが利用可能となりましたので、ついつい年データに重点を置いた報道となっていますが、いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業物価(PPI)上昇率のグラフは以下の通りです。上のパネルから順に、上のパネルは国内物価、輸出物価、輸入物価別の前年同月比上昇率、下は需要段階別の上昇率を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

photo


まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスによれば、PPIのうちヘッドラインとなる国内物価の前年同月比上昇率で+3.2%と予想されていましたので、ほぼジャストミートしたと受け止めています。12月統計の前年同月比で見て、石油・石炭製品は+14.8%と11月統計の+19.3%から上昇幅を縮小させたものの、引き続き高い上昇率を示しています。国内物価の11月統計と12月統計を比べると、非鉄金属11月+17.3%、12月+11.2%、また、鉄鋼11月+9.7%、12月+8.9%と、石油をはじめとする資源や素材系が上昇幅を縮小させつつも大きな上昇を続けています。ただし、報道で注目されている年統計については、石油・石炭製品は2016年の▲16.4%下落から2017年には+18.2%の上昇であり、非鉄金属も2016年▲12.9%、2017年+12.6%ですから、2017年の企業物価(PPI)の国内物価農地の資源関連品目の上昇率は2016年の下落分を取り戻しただけ、という見方も出来ます。もっとも、総平均では国内物価は2016年▲3.5%の下落から2017年は+2.4%でしたので、2017年の上昇幅は前年の下落幅に届かなかったことになります。この先も、金融政策よりも国際商品市況における石油などの資源価格に敏感な物価動向が続きそうな気もします。

最後に、昨日、見逃していたんですが、日銀支店長会議にて2018年1月の「地域経済報告」、すなわち、「さくらリポート」が明らかにされています。以下の通りいくつかの地域では景気判断が上方修正されています。「足取りをより確かなものとしつつ」をつけると景気判断の引き上げとなるなど、独特の日銀文学は私には理解不能なものもありますので、念のため。

 【2017年10月判断】前回との比較【2018年1月判断】
北海道回復している回復している
東北緩やかな回復基調を続けている緩やかな回復を続けている
北陸緩やかに拡大している拡大している
関東甲信越緩やかに拡大している緩やかに拡大している
東海拡大している拡大している
近畿緩やかに拡大している足取りをより確かなものとしつつ、緩やかに拡大している
中国緩やかに拡大している緩やかに拡大している
四国緩やかな回復を続けている緩やかな回復を続けている
九州・沖縄緩やかに拡大している緩やかに拡大している
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