2018年03月14日 (水) 19:26:00

「OECDエコノミック・アウトルック中間報告」による日本経済の先行き見通しやいかに?

日本時間の昨日、経済協力開発機構(OECD)から「OECDエコノミック・アウトルック中間報告」OECD Interim Economic Outlook, March 2018 が公表されています。副題は Getting stronger, but tensions are rising とされており、その昔に流行った言い回しのcautious optimismを私は思い出してしまいました。ヘッドラインとなる経済成長率は昨年2017年11月時点から全般的に上方修正され、世界経済の成長率見通しは2018年は前回見通しの+3.7%から+3.9%に、2019年も+3.6%から+3.9%に、それぞれ上方改定され、日本の経済見通しについても2018年は+1.2%から+1.5%に、2019年は+1.0%から+1.1%に、それぞれ上方修正されています。まず、長くなりますが、OECDのプレス向けのプレゼン資料p.2からKey messagesを7点引用すると以下の通りです。

Key messages
  • The expansion is set to continue and strengthen
  • Trade and private investment are bouncing back
  • New fiscal stimulus in the United States and Germany will further boost short-term growth
  • Inflation is set to rise slowly
  • Interest rate normalisation may create tensions, with high debt and asset prices key vulnerabilities
  • An escalation of trade tensions would be damaging for growth and jobs
  • Structural and fiscal policies should focus on improving medium-term inclusive growth


続いて、成長率を総括的にテーブルにしたのが以下の画像です。プレス向けのプレゼン資料p.4にもありますが、OECDのサイトにもあり、後者から引用しています。

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ということで、OECDのリポートの表現を借りれば、米国における減税措置と支出増に加えて、ドイツにおける財政刺激策が世界経済の上方修正の背景となる要因 "new tax reductions and spending increases in the United States and additional fiscal stimulus in Germany are key factors behind the upward revision to global growth prospects" ということになります。ただし、中期の成長見通しは従来と同じで脆弱 "medium-term growth prospects remain much weaker than prior" とも指摘し、加えて、間接的ながら、通商問題にも言及し、ルールに基づく国際通商システムが成長と雇用の支持につながる "safeguarding the rules-based international trading system will help to support growth and jobs" と主張しています。後は通常通りに、ゆっくりとした金融政策正常化、財政政策や構造政策の適切な運用が雇用を拡大し長期にわたる包摂的成長を実現する、との政策提言を行っています。

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なお、本日、内閣府から1月の機械受注が公表されています。変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注の季節調整済みの系列で見て前月比+8.2%増の8723億円を記録しています。いつものグラフは上の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影をつけた部分は景気後退期を示しています。
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