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2018年11月09日 (金) 20:08:00

来週11月14日に公表予定の7-9月期GDP統計1次QE予想やいかに?

先週公表の鉱工業生産指数(IIP)をはじめとして、ほぼ必要な統計が出そろい、来週水曜日の11月14日に今年2018年7~9月期GDP速報1次QEが内閣府より公表される予定となっています。すでに、シンクタンクなどによる1次QE予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、web 上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると下の表の通りです。ヘッドラインの欄は私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しています。可能な範囲で、足元の10~12月期以降の景気動向を重視して拾おうとしています。ほとんどのシンクタンクで、7~9月期が自然災害などに起因する供給や物流の制約からマイナスないし大きく減速と予想している一方で、10~12月期以降は緩やかな成長軌道に戻ると見込んでいます。しかしながら、下2つの三菱系シンクタンクは明示的に先行き経済を取り上げていませんでした。大和総研とみずほ総研は超長めに、ほかのシンクタンクもそれなりに、それぞれ引用してあります。なお、大和総研は引用した後に、さらに公共投資と輸出の需要項目が続くんですが、省略してしまいました。いずれにせよ、詳細な情報にご興味ある向きは一番左の列の機関名にリンクを張ってありますから、リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、ダウンロード出来たりすると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちにAcrobat Reader がインストールしてあって、別タブが開いてリポートが読めるかもしれません。

機関名実質GDP成長率
(前期比年率)
ヘッドライン
日本総研▲0.5%
(▲2.1%)
当面を展望すると、自然災害による悪影響は徐々に解消に向かっていることから、高めのプラス成長に復する見通し。10月の鉱工業生産予測調査では増産が計画されているほか、機械受注も回復基調が持続しており、10~12月期の設備投資の増加を示唆。個人消費についても、賃金上昇ペースの加速を背景に、持ち直す見込み。もっとも、世界的な貿易摩擦の深刻化や中国経済の減速懸念が強まっているため、輸出の鈍化や企業マインドの悪化には留意が必要。
大和総研▲0.4%
(▲1.6%)
日本経済は、踊り場局面から徐々に回復し、緩やかな成長が続くとみている。
まず、個人消費は一進一退が続くと見込む。労働需給の一段のタイト化に伴う雇用者報酬の増加が個人消費の下支え要因となろう。ただし、人手不足に伴う賃金上昇を、賃金カーブのフラット化や残業削減によって企業が相殺することにより、雇用者報酬の増加ペースが鈍る可能性には注意を払っておく必要がある。
住宅投資は、2019年10 月の消費増税を見据えた駆け込み需要が徐々に顕在化することにより、一旦持ち直すとみている。もっともこれは単純な需要の先食いであり、消費増税実施後の反動減を拡大させる効果も同時に予想される。ただし、住宅エコポイントの導入や住宅ローン減税・すまい給付金の拡充が行われることになれば、住宅投資の駆け込み・反動減もいくらか緩和されるだろう。
設備投資は緩やかな増加を予想する。円高懸念は一旦後退し、企業の潤沢なフリーキャッシュフローが下支えの要因となろう。また、人手不足に対応した合理化・省人化投資や、研究開発投資は拡大基調を維持するだろう。ただし、資本ストック循環の成熟化や一部のサプライヤーの供給制約などにより、増加ペースは緩やかなものに留まるだろう。
みずほ総研▲0.3%
(▲1.3%)
10~12月期以降の景気は再び回復基調に復する見通しだ。7~9月期の景気下押し要因となった自然災害からの復旧は順調に進んでおり、今後は消費・輸出への下押し圧力は解消するとみている。
個人消費については、労働需給のひっ迫とそれに伴う賃上げ率の高まりが実質所得の押し上げ要因となる見通しだ。ただし、エネルギー価格の上昇が実質所得の下押し要因となり、回復ペースは緩やかにとどまるとみている。設備投資は良好な投資マインドを背景に、堅調な推移が続くだろう。輸出は、中国経済にやや減速感はみられるものの、米国を中心に世界経済全体では回復基調が続くとみられ、今後は持ち直す見通しだ。ただしこれまで輸出のけん引役となっていたIT需要はすでにピークアウト感が出てきており、輸出の伸びは緩やかにとどまるだろう。
リスク要因としては、当面、貿易摩擦の激化に注意が必要だ。現時点では、日本経済への影響は限定的なものにとどまっているが、米中間の貿易摩擦が更に高まった場合、日本に間接的ながら景気下押し圧力として働く可能性がある。また、米国が自動車への追加関税を強行した場合、自動車の輸出低下に留まらず、関連産業への波及、雇用を通じた消費への影響がでる恐れも十分にある。そのほか、不確実性の高まりが企業の投資マインドの下押し材料になる懸念もあり、その点でも留意が必要だろう。
ニッセイ基礎研▲0.2%
(▲0.8%)
2018年7-9月期のマイナス成長は、4-6月期の高成長の反動や自然災害に伴う供給制約によるところも大きいが、輸出は基調として2018年に入り減速している。現時点では、10-12月期は供給制約の緩和に伴い民間消費、設備投資、輸出がいずれも増加に転じることから、年率1%程度とされる潜在成長率を上回る成長になると予想しているが、米中貿易戦争が一段と激化するようなことがあれば、輸出の失速を起点として景気が後退局面入りするリスクが高まるだろう。
第一生命経済研 ▲0.2%
(▲0.7%)
7-9月期のマイナス成長は、基本的には前期からの反動や自然災害といった一時的要因によるところが大きいとみられる。10-12月期には自然災害の悪影響が徐々に解消され、挽回生産の動きも生じることから反動増が予想され、潜在成長率をはっきり上回る成長となる可能性が高いとみられる。均してみれば、企業部門を牽引役とした景気の回復傾向に変化はないとみて良いだろう。ただ、ひとつ気がかりなのは輸出の動向である。7-9月期の輸出は自然災害による供給制約やインバウンド需要の減少により下押しされたが、それ以外に、海外経済の景気拡大ペースが鈍化していることも影響していると思われる。米国経済を牽引役に世界経済は回復を続けているという評価は変わらないが、他地域では減速が目立つ状況になっており、回復のモメンタムは鈍化している。世界経済の動向次第では、10-12月期の反発力が思いのほか鈍くなるリスクがあることに注意が必要だろう。
伊藤忠経済研+0.0%
(+0.1%)
輸出落ち込みの主因である関西空港の台風被害は概ね復旧しており、米中貿易摩擦による影響も当面は限定的なため、輸出は今後、持ち直すとみられる。設備投資も、企業の積極的な計画や増勢を強める先行指標から判断する限り、少なくとも当面は高水準を維持しよう。個人消費も、賃金の上昇を背景に底堅く推移するとみられ、10~12月期以降はデフレ脱却に向けて緩やかな回復を取り戻すと見込まれる。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング▲0.3%
(▲1.0%)
2018年7~9月期の実質GDP成長率は、前期比-0.3%(年率換算-1.0%)と2四半期ぶりにマイナスに転じたと予想される。マイナス成長の主な要因は天候不順と災害の発生による一時的な下押し圧力の強まりによるものであり、景気回復の動きが途絶えているわけではないが、これら一時的な下振れ要因を除いても回復の勢いは鈍化している可能性がある。
三菱総研▲0.2%
(▲0.7%)
2018年7-9月期の実質GDPは、季節調整済前期比▲0.2%(年率▲0.7%)と、2四半期ぶりのマイナス成長を予測する。背景には、4-6月期の高い伸びの反動に加え、相次いだ自然災害の悪影響がある。


上のテーブルを見れば一目瞭然なんですが、7~9月期はマイナス成長を予想するシンクタンクが多くなっています。私の実感としては年率で▲1%に達しないくらいのマイナス成長で、第一生命経済研やニッセイ基礎研などが仕上がりの数字としては、いいセン行っているような気がします。そして、各シンクタンクとも一様に主張している通り、7~9月期のマイナス成長は台風や地震といった自然災害に起因する供給面や物流の制約が大きな要因であり、そういったマイナス要因の想定されない10~12月期以降については、緩やかな成長パスに戻る、と見込まれています。そして、先行きの下振れリスクとしては、海外要因が上げられており、盛んに報道されている米中間の貿易摩擦・貿易戦争が我が国の場合、輸出の減速を招く可能性が指摘されています。
最後に、下のグラフはニッセイ基礎研のサイトから引用しています。

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