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2018年12月13日 (木) 19:44:00

明日公表予定の日銀短観予想やいかに?

今週金曜日14日の公表を明日に控えて、シンクタンクから12月調査の日銀短観予想が出そろっています。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って、大企業製造業と非製造業の業況判断DIと全規模全産業の設備投資計画を取りまとめると下の表の通りです。設備投資計画は今年度2018年度です。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、今回の日銀短観予想については、足元から先行きの景況感に着目しています。一部にとても長くなってしまいました。いつもの通り、より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、html の富士通総研以外は、pdf 形式のリポートが別タブで開くか、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあってリポートが読めるかもしれません。

機関名大企業製造業
大企業非製造業
<設備投資計画>
ヘッドライン
9月調査 (最近)+19
+22
<+8.5%>
n.a.
日本総研+21
+23
<+9.3%>
先行き(2019年3月調査)は、全規模・全産業で12月調査対比▲1%ポイントの低下を予想。雇用・所得環境の改善を背景に、個人消費の持ち直しが期待されるほか、政府の消費増税対策への期待感が景況感の下支えに作用。もっとも、中国経済の減速や、米国トランプ政権の保護主義姿勢の強まりなど、海外情勢の先行き不透明感が重石となり、慎重な姿勢が残る見通し。
大和総研+19
+21
<+9.1%>
2018年の業況感は、生産活動の足踏み、コスト上昇、貿易戦争懸念、自然災害などの要因から、悪化傾向が続いた。しかし、少なくとも自然災害の悪影響は一巡している。また、先行きを見通しても、原油価格下落に伴う交易条件の改善は好材料となる。また、2019年度の懸案事項であった消費増税の影響は、財政拡張によって大部分が相殺されるとみられる。業況感の悪化モメンタムは一旦緩和する公算が大きい。
みずほ総研+18
+22
<+7.5%>
先行きの製造業・業況判断DIは小幅な悪化を予測する。
中国経済の減速や米中貿易摩擦などの要因から、世界経済の減速懸念が広がっており、企業マインドを下押しするとみている。加えて、年明けには日米間で物品貿易協定(TAG)に関する議論が本格化するとみられる。仮に自動車に関税がかかった場合、自動車だけでなくそれ以外のあらゆる業種に影響が出る恐れがあり、TAGを巡る状況次第では、今後の企業景況感を更に押し下げかねない点には注意が必要だ。
非製造業については、先行き堅調な推移を見込む。冬季賞与や良好な雇用環境を背景に個人消費は回復するとみられ、小売業やサービス業の業況は改善するだろう。また、オリンピックやインバウンド対応需要も、引き続き改善の押し上げに寄与するとみている。ただし、労働需給のひっ迫に伴う人件費上昇が引き続き下押し要因となり、改善は限定的となるだろう。
ニッセイ基礎研+16
+20
<+8.3%>
先行きの景況感も幅広く悪化すると予想。製造業では、海外経済減速や貿易摩擦激化に対する懸念が示されそうだ。米中貿易摩擦の終結は依然として見通せないうえ、来年初からは日米通商交渉が開始され、米政権による対日圧力が強まることが想定される。非製造業もインバウンドを通じて世界経済との繋がりが強まっているだけに海外情勢への警戒が現れやすいほか、人手不足深刻化に対する懸念も現れそうだ。
第一生命経済研+17
+21
<大企業製造業+15.6%>
先行きの予想は、貿易戦争の深刻化によって、さらに△2ポイントの悪化を見込む。Quick短観の月次データでは、11・12月の落ち込みは大きい。その水準は、2017年初の水準まで落ちてきている。筆者の予想では、そこまで極端な変化を織り込まなかったが、もしかすると△2ポイントよりも大きく下振れすることが起きるかもしれない。予想よりも変化する可能性があるとすれば、より下向きへの変化があり得るとみている。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング+18
+22
<大企業全産業+13.1%>
日銀短観(2018年12月調査)の業況判断DI(最近)は、大企業製造業では、小幅ながら4四半期連続の悪化となり、前回調査(2018年9月調査)から1ポイント悪化の18になると予測する。
三菱総研+19
+17
<+8.2%>
先行きの業況判断DI(大企業)は、製造業は+16%ポイント、非製造業は+20%ポイントと、いずれも業況悪化を予測する。国内経済は堅調持続が予想されるものの、保護主義化の連鎖が、金融市場や貿易・投資を通じて日本経済に波及するリスクには警戒が必要であり、企業マインドの重石となるであろう。
富士通総研+17
+21
<+9.2%>
景況感は製造業、非製造業とも悪化すると予想される。大企業製造業の業況判断DIは今回調査で17と9月調査から2ポイント悪化、大企業非製造業の業況判断DIは今回調査で21と9月調査比1ポイント悪化すると見込まれる。先行きについては、人手不足や世界経済の不透明感から、製造業、非製造業とも悪化すると考えられる。


見れば明らかな通り、日本総研を例外と見なせば、景況感については小幅に悪化との予想が中心となっています。ただ、9月の台風や豪雨などの自然災害によるマインド悪化はほぼほぼ出尽くし感もあるようで、国内要因としては企業マインドはさらに悪化することは見込まれていません。とくに、私のようなリフレ派のエコノミストからすれば、期間的な意味で日銀短観のスコープ外なのかもしれませんが、来年10月からの消費増税については、まだ織り込まれていない、というか、むしろ消費増税直前の駆け込み需要の方が企業にとっては注目点なのかもしれません。ただ、米中間の貿易摩擦に加えて中国をはじめとする世界経済の減速などの海外要因については、先行き企業マインドを悪化させる要因が山盛りの印象です。少し前までは、海外要因は輸出を通じて製造業への影響が中心で、ある意味では、今でもそうなのかもしれませんが、非製造業についても世界経済の減速が特に中国に現れていることからインバウンド消費を通じて世界経済との結びつきが、以前に比べて、かなり大きく感じられているようですし、国内要因ながら人手不足が進み、来年2019年4月から施行される入管法改正の影響が読めないだけに、懸念材料となる可能性もあります。また、今年度2018年度の設備投資計画については、9月調査からの改定幅は小さいながら、上振れと下振れがいずれもあり得る、との結果が示されています。
最後に、下のグラフはみずほ総研のリポートから 業況判断DIの予想 のテーブルを引用しています。

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