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2019年04月22日 (月) 21:14:00

今夏のボーナスは増えるのか?

先週までに、例年のシンクタンク4社から2019年夏季ボーナスの予想が出そろいました。いつもの通り、顧客向けのニューズレターなどのクローズな形で届くものは別にして、ネット上でオープンに公開されているリポートに限って取りまとめると以下のテーブルの通りです。ヘッドラインは私の趣味でリポートから特徴的な文言を選択しましたが、公務員のボーナスは制度的な要因ですので、景気に敏感な民間ボーナスに関するものが中心です。可能な範囲で、消費との関係を中心に取り上げています。より詳細な情報にご興味ある向きは左側の機関名にリンクを張ってあります。リンクが切れていなければ、pdf 形式のリポートが別タブで開いたり、あるいは、ダウンロード出来ると思います。"pdf" が何のことか分からない人は諦めるしかないんですが、もしも、このブログの管理人を信頼しているんであれば、あくまで自己責任でクリックしてみましょう。本人が知らないうちに Acrobat Reader がインストールしてあって、別タブでリポートが読めるかもしれません。なお、「公務員」区分について、みずほ総研の公務員ボーナスだけは地方と国家の両方の公務員の、しかも、全職員ベースなのに対して、日本総研と三菱リサーチ&コンサルティングでは国家公務員の組合員ベースの予想、と聞き及んでおり、ベースが違っている可能性があります。注意が必要です。

機関名民間企業
(伸び率)
国家公務員
(伸び率)
ヘッドライン
日本総研39.0万円
(+0.7%)
68.1万円
(+4.3%)
伸び率は前年を下回る見込み。背景には、2018年度下期の企業収益の低迷。経常利益は、2018年10~12月期にかけて2四半期連続の減益に。企業マインド悪化も賞与の伸び鈍化に作用。6割以上の大企業が今夏の賞与水準を決定する時期に当たる年明けから春先にかけて、中国経済の失速懸念、日米貿易摩擦への不安など、景気先行き不透明感が急速に台頭。結果、賞与のベースとなる月例給、支給月数ともに引き上げに慎重な動きが広がり、賞与引き上げの足かせに。
ただし、賞与が減少する事態は回避される見込み。この背景として、①これまでの賞与引き上げが緩やかで、労働分配率が低水準にとどまっていること、②売上高が増加傾向を維持するなか、減益は、秋口にかけての原油高による一時的なコスト増によるところが大きかったこと、の2点が指摘可能。
第一生命経済研(▲0.8%)n.a.夏のボーナスの増加が期待できないことは、今後の個人消費にとって痛手だ。加えて、春闘でのベースアップが昨年を下回る上昇率にとどまったとみられることから、所定内給与も昨年から伸びが鈍化する可能性が高い。物価の鈍化が今後見込まれることは下支えになるものの、19 年度の実質賃金の伸びは僅かなものにとどまるだろう。所得の改善が限定的ななか、個人消費は先行きも緩やかな増加にとどまる可能性が高い。
三菱UFJリサーチ&コンサルティング39.0万円
(+0.8%)
68.8万円
(+5.5%)
労働需給が極めてタイトな状況にあるが、内外景気の先行き不透明感が強まる中で、企業業績の拡大に一服感が出ている。このため、増加基調は維持されるものの、伸び率は昨年の前年比+4.2%からは大幅に鈍化するであろう。
雇用者数の増加が続いており、ボーナスが支給される事業所で働く労働者の数も増加が見込まれる。夏のボーナスの支給労働者割合は81.5%と前年と同水準にとどまるものの、雇用者数の増加を反映し、支給労働者数は4139万人(前年比+1.6%)に増加しよう。また、ボーナスの支給総額は16.2兆円(前年比+2.4%)に増加する見通しである。伸びが鈍るとはいえ、支給総額の増加傾向が維持されることは、消費税率の引き上げを控えた個人消費にとっては下支え材料となろう。
みずほ総研39.0万円
(+0.8%)
73.2万円
(+4.1%)
民間企業・公務員を合わせた夏季ボーナスの支給総額は、前年比+2.9%(前年: 同+4.4%)と前年から伸びが縮小するものの、4年連続の増加となるだろう。
こうしたボーナス支給総額の増加による家計の所得環境の改善は、個人消費の当面の下支え材料となることが予想される。ただし、世界経済の減速や不安定な金融市場動向を受けて、昨年来、消費者マインドが悪化している点には注意が必要だ。2019年10月には消費増税が予定されており、消費者マインドの更なる下振れも懸念される。こうした状況下、夏のボーナス支給額は堅調に拡大するが、消費の押し上げ効果という点では限定的なものにとどまる可能性が高い。


ということで、上のテーブルを見ても明らかな通り、夏季ボーナスは増えたとしても、ごくわずかな伸びであり、業績に従って減少する可能性を指摘するシンクタンクもあります。すなわち、日本総研と三菱リサーチ&コンサルティングとみずほ総研の3機関は、1人当たりで見て+1%に満たないながらも前年の夏季ボーナスから増えると予想しているのに対して、第一生命経済研はこれも▲1%に達しないながらも、減少する可能性を示唆しています。低い伸びに止まるとしても、減少するとしても、いずれも、世界経済の減速に起因する最近の企業業績の低迷ないし悪化がその要因として上げられています。果たして、ボーナスが増えて消費を下支えするのか、それとも減って消費にダメージとなるのか、私自身は直感的に企業業績要因と人手不足要因を考えあわせると、わずかながらも前年比プラス、と希望的観測も含めて予想していますが、何とも予想の難しいところかもしれません。
下のグラフは日本総研のリポートから引用しています。

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