FC2ブログ

2019年06月14日 (金) 20:25:00

東京商工リサーチ「想定為替レート」調査の結果やいかに?

やや旧聞に属する話題かもしれませんが、今週月曜日の6月10日に東京商工リサーチから「想定為替レート」調査の結果が明らかにされています。東証の1部と2部に上場しているメーカー128社の2020年3月決算における想定レートの調査結果です。単なる平均値や中央値だけでなく、ある程度、分布が明らかにされています。

photo


ということで、調査結果は東京商工リサーチのサイトから引用した上のグラフの通りとなっています。1年前の2019年3月期決算の期初の想定為替レートは、米国の長期金利上昇などに起因する2018年2月の世界同時株安の余波や米中間の貿易摩擦の深刻化などが懸念され、やや円高の1ドル=105円の企業が85社、66.4%で、もっとも多かったんですが、米国の連邦準備制度理事(FED)の利上げが相次いでドル高円安に振れ、一時115円近い水準まで達するなど、105円の想定水準よりも円安の時期が続いたため、2020年3月期は1ドル=105円から110円に変更するメーカーが目立っています。すなわち、期初の対ドル想定為替レートを110円に設定しているのが75社、58.5%と過半に上り、うち、51社が昨年の想定レート105円から今年の110円に変更しています。上のグラフのうちの上のパネルに見られるように、110円水準を中心に見れば、やや円高水準を想定する企業が多いんですが、全体として、昨年よりも円安水準を想定する企業が大いのは見ての通りです。実際に、3月調査の日銀短観では大企業・製造業の2019年度の想定為替レートは108.87円との結果を弾き出しており、上場メーカーの110円想定レートは日銀短観とも違和感ありません。
今週月曜日6月10日に、内閣府から1~3月期のGDP統計2次QEが公表された際、多くのエコノミストとともに、私も対外要因が我が国経済の先行きにおける最大のリスクと考えている点は同じとしても、私自身は米中貿易摩擦の余波で我が国から中国向けの輸出が影響を受けるのもさることながら、米国の連邦準備制度理事会(FED)が金融引き締めをストップし、金利引き下げに転ずることに伴う為替レートの増価、すなわち円高が最大の先行きリスクと考えていると明らかにしましたが、昨年2018年度から今年2019年度にかけて、上場メーカーの想定レートが円安に修正されているようですから、実際の対ドルレートが円高に振れれば、円安に設定変更された想定レートとの対比で、上下両方向でのダメージがかなり大きい可能性が否定できません。
Entry No.6206  |  経済評論の日記  |  コメント(0)  |  トラックバック(0)  |  to page top ↑

コメント

コメントを投稿する

URL
コメント
パスワード  編集・削除するのに必要
非公開  管理者だけにコメントを表示
 

トラックバック

この記事のトラックバックURL



この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック

 | BLOG TOP |