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2019年10月28日 (月) 23:10:00

消費税率引き上げ直前の9月の企業向けサービス物価(SPPI)の動向やいかに?

本日、日銀から9月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。前年同月比上昇率で見て+0.5%を示しています。前月と同じ上昇率となっていて、引き続きプラスの伸びを続けています。国際運輸を除く総合で定義されるコアSPPIの前年同月比上昇率は+0.6%でした。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

9月の企業向けサービス価格、前年比0.5%上昇 キャッシュレス決済開発費膨らむ
日銀が28日発表した9月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は102.8で、前年同月比で0.5%上昇した。前年同月比での上昇は2013年7月以来75カ月連続。消費増税に伴い、キャッシュレス決済開発関連の大型案件があったことや人手不足による人件費の高騰が寄与した。
前月比の上昇率は横ばいだった。人手不足で人件費が高止まりする一方で駆け込み需要を見越して企業の広告出稿が低調だった。
同指数は輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。対象の146品目のうち価格(消費税の影響を含む)が前年比で上昇したのは85品目、下落は36品目、上昇から下落の品目を引いた差は49品目と、8月の確報値(53品目)より4品目減少した。
日銀の調査統計局の担当者は「プラス幅が徐々に縮小し伸び率には一服感があるものの、緩やかに上昇していく基調は続いていきそうだ」と指摘した。


いつものように、コンパクトながら包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、企業向けサービス物価指数(SPPI)上昇率のグラフは以下の通りです。サービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)上昇率もプロットしてあります。なお、影をつけた部分は景気後退期を示しています。

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先月統計と大きな違いはないんですが、前年同月比で見ても、8~9月はヘッドラインSPPIが+0.5%の上昇、国際運輸を除くコアSPPIも8月+0.5%、9月+0.6%の上昇と仕上がりの数字に大きな変化は見られません。ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率+0.5%のうち、寄与度で見て、土木建築サービスや労働者派遣サービス、あるいは、警備などを含む諸サービスの寄与度が+0.41%、同素貨物輸送などを含む運輸・郵便が+0.16%を占めています。ただ、景気に敏感な広告の寄与は▲0.06%とマイナスを示しており、テレビ広告・新聞広告とも前年同月比マイナスでした。引用した記事にある「駆け込み需要を見越して」という理由が、私にはイマイチ不明でした。宣伝広告により売り上げを増加させようというインセンティブに乏しい時期である、ということなのかもしれません。もうひとつ特徴的なのが運輸・郵便であり、国際商品市況における石油価格の動向に一定連動して、外航貨物輸送が前年同月比で見て8月▲4.3%、9月も▲0.7%と下落を示しているのに対して、国内の人手不足による人件費アップを反映して、道路貨物輸送は8月+2.6%、9月も+2.7%と堅調に推移しています。引用した記事にもある通り、2013年7月以来SPPI上昇率は75か月に渡って連続でプラスを記録し続けています。総じて粘着的な動きを示す物価なんですが、10月からの消費税率の上昇をどのように織り込むことになるのか、本日公表のSPPIだけでなく、金融政策のターゲットとなっている消費者物価(CPI)はもちろん、企業物価(PPI)の動向なども10月統計は注目かもしれません。
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