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2020年03月16日 (月) 20:00:00

2か月連続で前月比プラスとなった機械受注の今後の見通しやいかに?

本日、内閣府から1月の機械受注が公表されています。変動の激しい船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注は、季節調整済みの系列で見て前月比+2.9%増の8,394億円を示しています。まず、日経新聞のサイトから統計のヘッドラインを報じる記事を手短に引用すると以下の通りです。

1月の機械受注は2.9%増 基調判断「足踏みがみられる」で据え置き
内閣府が16日発表した1月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である「船舶・電力を除く民需」の受注額(季節調整済み)は前月比2.9%増の8394億円だった。QUICKがまとめた民間予測の中央値(1.2%減)を上回った。内閣府は機械受注の基調判断を「足踏みがみられる」に据え置いた。
製造業の受注額は前月比4.6%増の3803億円だった。17業種のうち10業種で増加した。電気機械業でクレーンなど運搬機械が伸びた。非鉄金属業において原子力原動機の受注も伸びた。
非製造業は1.7%減の4607億円だった。12業種のうち5業種で減少した。運輸・郵便業が低調だったほか、金融・保険業でCPU(中央演算処理装置)をはじめとした電子機器の受注が振るわなかった。
受注総額は11.5%増、外需の受注額は9.1%増だった。官公需の受注は大型案件の受注が寄与して87.8%増だった。
前年同月比での「船舶・電力を除く民需」の受注額(原数値)は0.3%減だった。
1~3月期の「船舶・電力を除く民需」の見通しは前期比2.0%減だった。製造業は1.0%減、非製造業は5.2%減を見込む。今回の調査で季節調整値の改訂をしたため、見通しの数字も修正された。
機械受注は機械メーカー280社が受注した生産設備用機械の金額を集計した統計。受注した機械は6カ月ほど後に納入され、設備投資額に計上されるため、設備投資の先行きを示す指標となる


いつもの通り、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。次に、機械受注のグラフは下の通りです。上のパネルは船舶と電力を除く民需で定義されるコア機械受注とその6か月後方移動平均を、下は需要者別の機械受注を、それぞれプロットしています。色分けは凡例の通りであり、影を付けた部分は景気後退期なんですが、直近の2018年10月を景気の山として暫定的にこのブログのローカルルールで勝手に景気後退局面入りを認定しています、というか、もしそうであれば、という仮定で影をつけています。

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まず、日経・QUICKによる市場の事前コンセンサスでは、前月比▲1.2%減でしたが、予測レンジ上限は+4.2%増でしたから、実績の+2.9%は増はレンジに収まっており、それほど大きなサプライズはないという印象です。引用した記事にもある通り、統計作成官庁である内閣府では基調判断を「足踏みがみられる」で据え置いています。コア機械受注の前月比+2.9%増を製造業と非製造業に分けて見ると、製造業は昨年12月の+2.4%増に続いて、2か月連続の前月比プラスで1月も+4.6%増、他方、非製造業は12月▲18.8%減に続いて、これまた2か月連続のマイナスで1月も▲1.7%減となっていて、明暗がクッキリと分かれています。製造業に関しては、いわゆる5Gといわれる第5世代移動通信システムへの対応による投資増加の可能性が指摘れされており、他方、非製造業においては、私には要因不明ながら、人手不足の影響大きいといわれている運輸業・郵便業が2か月連続で現象を見せており、この寄与が大きくなっています。しかし、何といっても、新型コロナウィルス(COVID-19)の感染拡大の影響が先行き最大のリスクと考えるべきです。まず、マインドの冷え込みが懸念されますし、消費はもちろん、需要の低迷に加えて、中国国内をはじめとしてサプライ・チェーンへの影響という供給サイドの要因も世界経済停滞の深刻化や長期化をもたらすわけで、今後のマインドと需要要因と供給要因の動向を注視する必要があるのは明らかです。ただ、私のような専門外のエコノミストは注視するだけで、それ以上は手の施しようがありません。
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