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2020年06月24日 (水) 16:00:00

企業向けサービス価格指数(SPPI)上昇率はかろうじてプラスが続く!!!

本日、日銀から5月の企業向けサービス価格指数 (SPPI)が公表されています。季節調整していない原系列の統計で見て、ヘッドラインSPPIの前年同月比上昇率は+0.8%と、2月統計の+2.1%、3月統計の+1.6%から4月統計は+0.8%と大きく縮小し、5月統計でも同じ+0.8%の上昇となっています。国際運輸を除く総合で定義されるコアSPPIの前年同月比上昇率も同じように縮小し、+0.8%を記録しています。いずれも、消費税率引上げの影響を含んでいます。まず、日経新聞のサイトから記事を引用すると以下の通りです。

5月の企業向けサービス価格、増税除き1.0%下落 前月並み下落率
日銀が24日発表した5月の企業向けサービス価格指数(2015年平均=100)は103.6と、前年同月比で0.8%上昇した。19年10月の消費税率引き上げの影響を除くと前年同月比で1.0%下落した。下落率は4月と同じだった。政府の緊急事態宣言による経済活動の停滞で、広告や宿泊サービスで価格が大きく下落した。
新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、サービス価格には下押し圧力がかかっている。テレビや新聞の広告では、幅広い業種で企業が広告の出稿を手控える動きが広がった。宿泊サービスでもインバウンド(訪日外国人)需要の蒸発や国内での外出自粛の影響が引き続き大きく、価格の下落が続いた。
一方で国内の航空輸送では価格が持ち直している。航空需要は弱い状態が続くが、航空会社が5月以降に大幅な減便をしたことで需給が引き締まった。特に国内航空貨物輸送では価格上昇圧力が大きいという。
国内では緊急事態宣言の解除とともに経済活動が再開し始めたとはいえ、経済の先行きには不確実性が高い。日銀は「6月以降、サービス価格の下落圧力が弱まるかどうかは新型コロナの感染状況に依存する」(調査統計局)としており、今後の影響を注視する姿勢だ。
企業向けサービス価格指数は、輸送や通信など企業間で取引するサービスの価格水準を総合的に示す。


いつもながら、包括的によく取りまとめられた記事だという気がします。続いて、企業向けサービス物価指数(SPPI)のグラフは下の通りです。上のパネルはヘッドラインのサービス物価(SPPI)上昇率及び変動の大きな国際運輸を除くコアSPPI上昇率とともに、企業物価(PPI)の国内物価上昇率もプロットしてあり、下のパネルは日銀の公表資料の1枚目のグラフをマネして、国内価格のとサービス価格のそれぞれの指数水準をそのままプロットしています。いずれも、影を付けた部分は景気後退期なんですが、直近の2018年10月を景気の山として暫定的にこのブログのローカルルールで勝手に景気後退局面入りを認定しています、というか、もしそうであれば、という仮定で影をつけています。

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繰り返しになりますが、消費税を含んだベースの企業向けサービス価格指数(SPPI)の前年同月比上昇率は、昨年2019年10月の消費税率引上げに伴って+2%に達した後、今年2020年に入って2月+2.0%まで+2%台を続けた後、先々月3月+1.6%、先月4月+0.8%と上昇幅を縮小し、さらに、今月の4月統計では先月と同じ+0.8%を記録しています。先々月の3月統計では消費税の影響を除くベースの前年同月比上昇率が▲0.1%とマイナスに転じた後、4月統計では▲1.0%と下落幅を拡大し、今月統計でも同じ▲1.0%が続いています。いうまでもなく、SPPIの上昇率縮小は新型コロナウィルス感染症(COVID-19)による影響と考えるべきです。サービス価格について、SPPIはもちろん、CPIのコンポーネントでも、人手不足に起因して堅調と考えられていましたが、雇用がかなり怪しくなり始めた印象もありますし、宿泊サービスのように需要が「蒸発」すれば、需給ギャップに従って価格が弱含むのは当然です。もちろん、宿泊サービスだけでなくCOVID-19の影響により、さまざまな分野のサービスへの需要が低迷しており、本日公表の5月統計のSPPIのコンポーネントである大類別について、消費税の影響を除くベースの前年同月比▲1.0%に対する寄与度を見ると、景気に敏感な広告が▲0.64%、さらに、不動産が▲0.15%、情報通信が▲0.09%となっています。

結局、日銀の異次元緩和は現時点では物価目標を達成できておらず、先週の6月15日に明らかにされた第一生命経済研のリポートの中にデフレの蟻地獄から抜け出せない日本経済」と題するものを見かけましたが、よく雰囲気が出ていますし、まさに、そんな感じなのかもしれないとミョーに納得したりしています。
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